股関節の痛み

変形性股関節症の症状の可能性も？
股関節の痛みについて解説！

股関節とは、足の付け根辺りで、骨盤と大腿骨を繋いでいる関節です。私たちの体重を常に支えている股関節には、歩く、しゃがむなどの動作をする度に、大きな負荷がかかっています。股関節に痛みを感じる背景には、病気が隠れている場合もあれば、加齢や生活習慣の乱れが関係している場合もあります。痛みを少しでも和らげるために、まずは原因を探ることが大切です。

そこで今回は、股関節の痛みの原因と、改善策をご紹介します。

股関節が痛む仕組み

股関節に痛みを感じる時、体にどのようなことが起きているのかを確認してみましょう。股関節の骨と骨の間で、軟骨という結合組織が、クッションのような役割を果たしています。軟骨が正常に機能しているからこそ、円滑に体が動かせるのです。

しかし、骨と擦れて軟骨がすり減ることで、関節に炎症が起こるケースがあります。これが関節炎と呼ばれるものです。悪化すると、痛みの範囲が広がったり、腫れを感じたりします。また、すり減った軟骨が元通りになることは、ほとんどありません。

股関節が痛む原因

上記のように軟骨がすり減る原因は、いつくか考えられます。

加齢

歳を重ねるにつれて、軟骨がすり減っていくことは、ごく自然なことです。ペースや度合いは、個人差が大きくなります。筋力アップを図り、老化を遅らせることが大切です。股関節に限らず、どの部位にも共通して同じことが言えます。

肥満

体重の増加によって、股関節への負荷が増大することも、軟骨がすり減る原因のひとつです。股関節は、何気ない日常生活の中で、体重の約3〜4倍の重みに耐えています。そして、荷物を持つ、階段で移動するなどといった動作が加わると、さらなる負担を強いられます。なるべく股関節の負荷を減らすために、体重管理はとても重要です。

重労働

立っている時間が長い、重い荷物を持ち上げるなどの重労働は、軟骨への刺激になります。同じ理由で、激しい運動も原因になり得ます。

介護等のお仕事をされている方々は利用者さんを支える為、日常以上の筋量が必要とされています。

股関節が痛くなる病気

以下は、股関節に痛みを感じる病気の例です。軟骨がすり減る原因をそのままに、股関節に負荷をかけ続けていると、そのうち手術が必要になるかもしれません。疑いがあれば、早めに医療機関を受診しましょう。

変形性股関節症

軟骨がすり減り、関節の隙間が狭くなることで、骨の変形が起こる病気です。足の付け根が痛む、左右で足の長さに違いが出るといった、さまざまな症状が確認されています。診断方法は、X線です。対応としては、痛みを和らげる薬物での治療や、運動療法のほか、人工の股関節に置き換える手術を検討します。　

筋力が低下してしまっていると、関節に負担が強くかかってしまう為、関節に負担をかけない為にもトレーニングは非常に重要です。

「限界が来たら手術をしたらいい」と仰られる方のお話を聞いた事がありますが、結局リハビリで行われるのは「筋力トレーニング」です。

筋肉が落ちてしまってからのトレーニングになりますと、非常に辛くしんどいものですので、今からのトレーニングが大切です！

関節リウマチ

関節の痛みから、倦怠感や微熱にまで及ぶ症状が現れるのが、関節リウマチです。主な原因は不明とされています。免疫に異常が起こり、自身の軟骨や骨を攻撃してしまうのが特徴です。発覚に至るまでには、血液検査やX線など、いくつかの診断結果をふまえた、総合的な判断が必要になります。

血流が悪くなっても症状が酷くなってしまう為、軽めの負荷から運動は必要かと思います。

骨頭壊死

骨頭壊死とは、股関節にある大腿骨頭に血液が十分に行き渡らず、骨が壊死してしまう病気です。国が難病に指定しています。ステロイド剤を服用していた人や、アルコールを多量に摂取している人が発症するリスクが高い傾向です。X線やMRIの撮影による診断が行われます。