整体と整骨院の違いは？施術内容や適している症状について解説！

肩こりや腰痛など、病院に行くほどではないけれどもそのままにしておくのもつらい症状がある場合、整体院などに通って体をほぐす方もいるでしょう。こうした店舗には「整体」「整骨院」などの名称がついていますが、それぞれ明確な違いがあります。しかし、どのような点が違っているのかを認識している方は少ないでしょう。

そこで、本記事では整体と整骨院の違いは何か、保険の適用はできるのかなどについて解説します。

整体と整骨院で行う施術

整体院で行う施術は慢性的な肩こりや腰痛などの症状がある部分をほぐす、骨盤矯正などを行うといったことが中心で、整骨院の場合はケガの症状に対しての応急処置が中心です。

整体で行う施術

整体は体のゆがみを施術者（整体師）が手や足を使って矯正し、筋肉の疲れをとりコリをほぐすものです。内臓や神経など、体の機能が正常に働くには骨格の位置をゆがみのない状態に戻すことが必要です。整体はズレを取って全身のバランスを整え、血行を良くして体調改善を目的として行います。腰痛や肩こりなどの痛み・コリを緩和するほか、姿勢の改善や精神的な効果も期待できます。

整骨院で行う施術

整骨院で行われる施術には整復法（脱臼などした骨を手で元に戻す）、固定法（ギプスなどで患部を固定する）、後療法（物理療法・手技療法・運動療法）があり、症状によって使い分けるでしょう。具体的には骨折や脱臼、ねんざ、打撲などケガやギックリ腰など急性の症状に対して、筋肉や靭帯の固定やアイシング （傷めた患部を冷やす） といった応急処置をします。そのほか、急性期をすぎた症状もしくは慢性的な症状には低周波をあてる、温熱療法（組織を温めてほぐす）、マッサージといった施術をします。

整体と整骨院の違い

整体と整骨院の間には施術の面だけではなく、他にもさまざまな点で違いがあります。一番大きな点は保険適用の違いとなります。

整体

整体師には国家資格がなく、整体師になるのにとくに資格は必要ありません。つまり誰でも手技を覚えてしまえば整体師として働ける、また開業できるため整体師のレベル、技術や知識量にバラつきがあります。そのため自分似合った施術者を見つけるのに時間がかかることも考えられるでしょう。

保険適用の面でも、整体は国家資格ではないことから各種保険の適用外となっており、全額実費となります。整体院により料金の設定に差があり、選び方を誤ると費用が高額になることもあります。

整骨院

整骨院を開業するには、「柔道整復師」という国家資格が必要です。柔道整復師になるには、3年以上の専門学校か4年制大学で専門知識を学んだ後国家資格に合格する必要があります。このことから、整骨院での施術は安心して受けられると言えます。

整体院との違いで大きいのは、費用に保険が適用される点です。整骨院で保険適用となるのは骨折や脱臼の応急処置やねんざ、打撲の治療、交通事故にあった場合の急性症状に対する治療など、原因がはっきりしている症状です。健康保険に加え、労災、自賠責保険などの対象にもなります。ただし骨折や脱臼に関しては、医師の許可が必要です。

保険の適用は、整骨院で行われるすべての施術が対象ではないことに注意しましょう。慢性的な肩こりなどの場合、また整骨院で受けている施術を病院などでも受けている場合は対象外になるため全額自己負担となります。

適している症状

整体にも整骨院にも、どちらにも得意な分野があります。自分の症状に合わせて選びましょう。

整体が向いている症状

整体が向いているのは慢性的な症状、たとえば肩こりや腰痛があるといった場合です。また、ダイエットをしたい、下半身のむくみや太さが気になる、姿勢を良くしたいといった悩みや希望がある場合も当てはまるでしょう。さらに、リラックス効果もあるため、ストレスが多く体もこわばっていて精神的にも緊張している、不眠ぎみという場合もおすすめです。

整骨院が向いている症状

整骨院での施術は急性の症状、ねんざや打撲、肉離れなどケガをして痛む場合に向いています。たとえば、運動部の試合中に転んでねんざをした、手をついて突き指をしたというようなケースです。保険の適用は対象外ですが、もともとケガをしたことが原因で起きている慢性的な肩こりや腰痛などにも整骨院での施術は有効です。

整体院・整骨院の選び方

自分に合った整体院・整骨院を探すには、口コミや実際に通っている人の感想を参考にしましょう。ホームページなどであらかじめ料金、雰囲気などを確認しておくのも大切です。場所が行きにくいところにあると通うのが面倒になったり、通うのに時間がかかったりといったことが起こります。帰り道にある、家から近いなど行きやすいところにあるかも考えておきましょう。ほかには、施術前の問診や説明が適当に感じたり、質問にはっきりと答えてくれなかったり、といったところは避けたほうが無難です。

まとめ