産後のダイエット 気をつけるべきこととは!?
産後、お腹の皮膚のたるみや開いた骨盤によって、自分の体型に不満を抱いたことのある方、おられるのではないでしょうか。
個人差はありますが、時間と共に出産前の体型に戻っていく方もおられますし、産後を機にどんどん体重が増加していく方もおられるかと思います。
今回は、実際に当店に来られた方に対して、重要なポイント、どのようなアプローチをしていったのかというのも交えつつ、
「産後ダイエットを行う際のポイント」というのを書かせていただきます。
何故、産後は太ってしまうのか
1.基礎代謝の低下
まず最初に基礎代謝の低下が挙げられます。
妊娠と出産期は、体調面のことや通常時の活動レベルよりも下がってしまうことなどもあり、基礎代謝が低下しやすい状態にあります。
また、子宮を守るために体脂肪が付きやすくなり、ホルモンバランスの乱れも出てくるため、基礎代謝が下がり、痩せにくい身体になっています。
2.骨盤の歪み
妊娠をすると、赤ちゃんが産道を通れるようにするため、骨盤やその周りの靭帯が緩んで骨盤が開いてしまいます。
骨盤が緩んでしまえば、内臓の位置がずれたりして、良い姿勢を保つことが難しくなります。
骨盤が緩むと、骨盤が後傾した状態になり、下腹部が出てしまうことがあり、体型に大きな変化が起こりやすくなってしまいます。
3.生活習慣の乱れやストレス
妊娠中は食事からしっかりとした栄養を摂ることが必要になることから、規則正しい食生活を心がける方が多いかと思います。
しかし、産後になると、授乳や赤ちゃんのお世話などで自分の食事などに気を遣えなくなることから、質よりも手軽な食事で済ませることが多く、睡眠不足や栄養不足などで、体調への影響が出やすくなってしまいます。
また、お腹が大きくなっていくにつれて、動きにくくなり、あまり身体への負担を与えることが出来ないことから、運動量が減少していきます。
これらの原因から、産後は体重の増加が増加していく傾向にあります。
産後のダイエットで大切なポイント
ここからは産後のダイエットにおけるポイントを紹介していきます。
まず、ダイエットを開始するタイミングとして、産後6週間〜8週間までは、産褥期(さんじょくき)と呼ばれる身体の回復期間ぎあります。
この時期はホルモンバランスの変化が激しい時期で、体調を崩しやすいタイミングになります。
ですので、産後1カ月の健診を目安に軽めの運動から始めることが大切になります。
※当店に来られたAさんは、産後2カ月が終わるくらいの頃にお越しいただきました。
産後太りをなるべく最小限にするためには、産後半年までに始めていきましょう。
時間が経ってしまうと、骨盤が緩んだままで筋肉が硬くなってしまうので、靭帯や筋肉が緩んでいる1カ月〜半年の間にダイエットの開始がおすすめです!
後は、「ホルモンバランスの変化が激しい時期」というお話をしましたが、この時期から強度の高いトレーニングをするという危険があるので、トレーニングは徐々に強度の高いモノにしていくこと。
そして、食事の方では、最初の段階ではあまり食べる量の制限を設けず、免疫力を向上させたい時期・授乳のために普段以上の栄養が必要になるというのもありますので、基礎代謝と同じくらいの量は摂取することをオススメします!
なので、ダイエットをやり始めた最初の時期は、体重・体脂肪の減少よりも「免疫力の向上」「姿勢改善」「骨盤矯正」などを意識しながら取り組んでいくようにしていきましょう。
とにかく産後すぐのダイエットでは焦りすぎないこと。
ただでさえ、身体に負担がかかってしまう妊娠〜産後の期間。
目標は高く設定しすぎず、徐々に段階を踏んでいきながら、食事の制限をしていったり、トレーニングの強度を上げていくことで、最低限の負担で産後のダイエットに取り組むことが出来ると思います。
実際にお越しいただいたAさんへのアプローチ
ここからは、これらのことを踏まえ、実際にどのようなアプローチをかけ、どのように変化していったのかを紹介していきます。
来られた際は、「産後2カ月でそろそろ運動を」ということでお越しいただき、「まずは妊娠前の体重に戻していきたい」とのことでした。
妊娠前から約7kg増えたということで、「−7kg」という目標を掲げ、スタートしました。
最初は、基礎代謝分の食事は摂るようにお伝えし、
トレーニングでは、緩んでしまった骨盤周りの筋肉を戻せるよう、軽めにスタート。
1カ月くらい経過すると、
少し重量も上げ、少しずつ上半身のトレーニングも入れるようにしていきます。
2カ月が経過する頃には、
トレーニング自体にも慣れてきて、骨盤周りを中心に行なっていたのを少しダイエットよりの大きな筋肉(下半身、胸、背中)を動かして消費カロリーを増やすメニューにシフトチェンジしていきました。
この辺りから、食事の方にも着目し、基礎代謝分のカロリーよりも少し量を減らしたり、プロテインなどでタンパク質をしっかりと摂取するように促していきます。
その後は、歪んだ姿勢などに着目しながら、強度も上がっていき、体重の減少ペースが上がっていきました。
4か月経った頃には、
目標の「−7kg」を達成し、Aさんも高みを目指していくため、更なる目標を掲げるようになりました。
最初は、体重を落とすことを1番に行っていたため、体重の減少は見られたものの、体脂肪率で見ると、約3%の減少にとどまっています。
これからは、「引き締めていきたい」という目標も掲げておられるので、食事の面、トレーニング強度などを見直し、「ダイエット」→「ボディメイク」へとアプローチの仕方を変えていこうと思っております。
れは産後ダイエットだけではありませんが、目標達成によって、更なる目標が出来、それに向かって頑張ることが楽しいと思えるのが「ダイエット」「ボディメイク」の良い点であると考えています。
変化の仕方は人それぞれ違うかと思いますが、それによって、アプローチの仕方を変えていけるのが、パーソナルトレーニングの良い点だと思っています。
まとめ
今回は産後のダイエットについて、実際に行ったアプローチなどを交えながら、記事を書かせていただきました。
産後太りで悩まれている方は多いかと思います。
そんな時にどんなことをしていけば良いのか。
何を気をつけていけば良いのか。
そのような知識についての理解ももちろん必要ですが、特に大切なのは「継続していくこと」です。
何事も継続することが習慣になり、良い結果へと結びつくと考えております。
トレーニングはしんどいですが、しんどい以外のデメリットはありません!
トレーニングを行い、目標を達成して、身も心も強くしていきましょう!